書道の力

筆

書道をする際、文字を書くための道具として必要なものが「筆」です。筆の良し悪しで、書道の作品の出来栄えが左右されると言っても過言ではありません。それほど、書道には大切な道具なのです。筆の素材や選び方のポイントなどを知って、上手に筆を使い分けましょう。

素材

さっそく書道筆の毛の素材を見ていきましょう。様々な動物の毛から作られていて、それぞれ質感などが異なります。

毛の種類 特徴
馬の場合、胴、たてがみ、脚、尾など全身の毛が使われ、部位によって毛質や色は異なります。「天鼻」と呼ばれる尾の付け根部分は、弾力があるため太筆、柔らかく粘りがある胴毛は上という筆の外側の毛に用いられます。
中国の山羊の毛が使われます。山羊には多くの種類があり、書道筆も安いものから高いものまでピンキリです。毛が柔らかく、粘りがあり、墨の含みが良いという特徴があります。細筆・太筆ともに用いられます。
たぬき たぬきの毛は先端が硬く、弾力性に優れているのが特徴的です。このため、筆先に力をこめて書きたいときに重宝します。白狸と黒狸では、毛質に違いが出ます。
イタチ イタチは毛全体の弾力性に優れているため、使いやすく、人気があります。毛先がまとまりやすくて細いので、かな筆に多く用いられています。ちなみに、書道筆には尾の毛のみが使われます。
書道筆には、猫の毛も用いられます。かな筆や面相筆(日本画用の絵筆)に適しています。猫の毛は、毛先付近が膨らんで玉のように見えることから、「玉毛」と言われています。また、背筋の毛のみが使われます。
鹿 鹿の毛は、とても弾力性に優れていることから、筆の“腰(毛の根元)”の部分に使われます。毛の中が空洞になっているので、墨の含みが良いという特徴があります。
筆の腰には、豚の毛が使われることもあります。とても力強いですが、枝毛が多いため、主に刷毛や画筆に使われています。

選び方

“良い筆”はどうやって見分ければいいのでしょう?筆の選び方のポイントを紹介しましょう。購入時の参考にしてください。

穂先の尖り具合

穂先(筆先)が尖っていて、まとまりのあるものを選びましょう。特に細筆を選ぶときは穂先の尖り具合が重要になります。

穂先のバランス

穂先全体のバランス

穂先全体のバランスが整っているかを確かめましょう。筆は多くの毛が集まってできているものなので、それらの毛がバランスよく配置されていることが、きれいな字を書くための大事なポイントになります。


穂全体の形

穂全体の形をチェックすることも忘れないようにしましょう。きれいな円錐形になっているのが理想的です。もし購入時に試すことができるなら、水分を含んだときに全体が膨らみ、ねじれたりしていないことを確認してください。

腰の弾力性

筆

筆の腰(毛の根元)が適度な弾力性のあるものを選びましょう。弾力性があまり強すぎても弱すぎても、良くありません。滑らかで、書きやすい筆が良いでしょう。


使ったあとは?

筆を使い終わったあとは、そのままにせずに、必ず手でやさしくもみ洗いしましょう。根元に付いている墨は特に丁寧に洗い落としてください。根元に墨が溜まってしまうと、腐敗や切れ毛の原因になってしまいます。細筆の場合は、書き損じた紙などに少し水を含ませ、墨を取り除きます。あとは風通しの良い場所に吊るして、乾燥させます。また、一度洗った筆にはキャップをはめないよう、注意しましょう。

石鹸

万が一、墨が付いたままの状態で筆を乾燥させてしまったら、どうすればいいのでしょう?そんなときは、石鹸を少し手につけて、もみほぐしてみましょう。穂先がほぐれたら、水で石鹸成分を洗い流してください。


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