書道の力

文字の誕生

書道を学ぶためには、まず、文字についてよく知っておかなければいけません。そこで、文字誕生の歴史を見ていくことにしましょう。様々な情報を伝える手段の1つとして欠かせない文字は、いつ頃誕生し、どのように使われるようになっていったのでしょうか。文字の歴史を知ることで、書道の楽しさを感じることができます。

文字のない時代

今、私たちが当たり前に読んだり、書いたりしている文字が、今から何万年も前には無い時代がありました。そんな時代、人々はどうやって意思の伝達をしていたのでしょう?

身振り・手振り

原始人たちは、身振り・手振りで自らの意思を伝えていました。この身振り・手振りが意思伝達方法の始まりと考えられています。ですが、これでは物事を相手に正確に伝えることは、かなり難しかったと思われます。

言語

しばらくして、人々は言語によって意思疎通をはかるようになりました。身振り・手振りに比べて、簡単に情報交換などができるようにはなったのですが、時間が経つとともに忘れてしまい、その情報を後々まで残すことができませんでした。

結縄

結縄(けつじょう)

言語による意思疎通の問題点を解消するために、人々は「結縄(けつじょう)」というものを発達させました。この結縄は、紐の結び方や紐の位置、色などによって言葉を記録するものです。南米ペルーや中国、西アフリカ、オーストラリアなどの少数民族のあいだでは今も結縄が使われています。

文字の誕生

文字は誕生して以来、変遷を繰り返しました。時代ごとに、新しい文字が誕生していったのです。

象形文字

今、携帯電話やパソコンのメールなどで、当たり前に使われている絵文字。大昔に誕生した最初の絵文字が、「象形(しょうけい)文字」と言われています。象形文字は古代エジプトで誕生し、実物を真似て書いたり、簡単なイラストのようなもので記録していました。

楔形文字

楔形(くさびがた)文字

古代エジプトで象形文字が誕生したあと、古代メソポタミアでは「楔形(くさびがた)文字」が誕生しました。楔形文字は、葦(あし)などで作られた筆記用具の先を粘土書板に押し付けることで、文字を書いていきます。


漢字の誕生

もともと漢字は、紀元前1300年頃の中国、殷(いん)王朝の時代に、中国語を書き表すために作られたものです。

甲骨文字

殷王のお墓には、占いに関する文字が刻まれた亀の甲羅や獣の骨が埋められていました。これらの文字は「甲骨(こうこつ)文字」と言われ、漢字の最初の形だったのです。

金文

殷王の妃のお墓からは、「金文(きんぶん)」という種類の文字が刻まれた青銅器が出土しました。金文が徐々に変化していき、意味や文字の形が抽象化されました。以来、様々な書体が登場します。詳しくは、【書体について】のページをご覧下さい。

次第に漢字は変化を繰り返しながら中国周辺の国々に伝わり、朝鮮半島やベトナムなどでも使われるようになっていきました。現在、漢字の数自体は5万以上ありますが、文献などに用いられる場合は、約6000~7000字、日常生活の中で用いられるのは、約3000字以内とされています。

文字の役割

文字が誕生したばかりの頃は、様々な祭り事(儀式)に文字が使われ、神と人が意思疎通するための手段となっていました。そして、次第に人と人の意思疎通の手段へと変わっていきます。“人々の間で情報を伝え合う”というのが、文字の役割と言えます。情報を文字に書き表すことで、的確に伝えることができます。

日本の文化として

漢字

あらゆる情報が溢れ返っている現在、正しい情報伝達が求められます。私たち日本人は中国から伝えられた漢字のほかに、日本で作られたひらがなやカタカナも使っています。これらの文字をうまく組み合わせながら使っていくことは、書道を学ぶ上でも重要で、日本の大事な文化の1つでもあるのです。

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